Dan Ingalls 来訪
ある意味突然だったが、「母」と勝手に俺が呼んでいるDan IngallsがViewpointsにやってきた。それもSqueak 4.0に向けて多言語化をどう進めていくかについての相談ということである。
まずはCRLのプロジェクトでやっているものを見せる。いちおう面白いデモになりつつはあると思うわけである。まだ機能がいろいろ欠けているのであるが、やっぱりいろいろ面白い話が聞けて良かった良かった。
それで本編のm17nであるが、今の実装を見せながらUnicodeベースで実装したことによる考慮点を話して、属性の付け方などなどについて小一時間説明。
Scannerとかを書いた人相手だから、あんまり言わなくても伝わるところがしびれるところである。
結局は、box化されたMultiCharacterと、もしかしたらimmediateになるかもしれない8bit Characterで、あとはあんまり今とは変わらない形に落ち着きそうである。こちらもまずは妥当な線に落ち着いたといえるだろう。
Danは人当たりも良いし、やっぱりすごく理解力があって話しやすい人である。
John Maxwell
昨日から来ているJohn Maxwellが、Danに歴史的経緯についていろいろ聞いていて、僕も横で話を聞かせてもらった。ディテイルを忘れないうちに書いておいたほうが良いかもしれないな。
John Maxwell
というわけで、昼寝したらすっかりディテイルは忘れました^^;以下のものは年度もかなりあやふやなのであんまり当てにしないでください。
- overlap windowはSmalltalk-74でも作ってはいたが(Alto以前)、今のもののように使えるやつは77年に作った(この辺はid:sumimな鷲見さんのhttp://squab.no-ip.com:8080/collab/24とは食い違っているので、今日の僕の記憶のほうが間違っている可能性が高そう)。
- XEROX Parcは84年に離れた。
- Appleに直に行った。Apple Smalltalkが動くようにして、Fabrikをやってというのがこのへん。
- 8年くらい「Family Business(ホテルの経営)」をして、リゾートに発展したりもしたし売却した。
- 最初のWeather Stationをやった、というのがここだったと思う。
- Interval Researchで"Box" languageというものを作った。箱をマウスでつなげていく、というビジュアル言語だったが、Smalltalkでprimitiveに相当する箱に入るとFPGAで作られたロジックが実行される、というものだった。このときのボスは、ParcにいたDick Shoup(ディック・シャウプ)。あるバージョンのSmalltalkを作った、という話もここであったような気はする。
- Truckeeからシリコンバレーに通っていたのだが、あるとき疲れてTed (Ted Keahler)の家に倒れこんだところ、Alanのチームで面白そうな事(というのがSqueakだ)をやっていると聞いた。
- Alanと一緒にまた働き始めて数ヶ月はSqueakの実装だけだったが、そのころはAlanも本当に何をやるのか考えているところでもあったようだったのでちょうど良かった。
というような話に近かったような気がします。その他、スノーボードもするし、昔は水車を作ったこともあるし、幅のある人です。
他に、お昼をみんなで食べに言ったときに、Squeakの生い立ちなどがAlanとDanからも語られましたがJavaも使ってみようかと思ったがもちろん他の言語を実装するには余りにも役立たずだったし、QKS Smalltalkも見たそうだが、結局自分達で作る事になった。で、なんで自分達で作るようになったのか、ということには、結局人それぞれの思惑があってひとつの答えは出にくいところではあるが、いずれにしてもあるプロジェクトが成功するためには参加者の幅広い夢と愛を満たすような形でなくてはならず、SmalltalkやAltoをやっていたときもみんな自分のやりたい別々のことをやっていて、Lisp派の大人向けの言語を作っていた人も他の組織なら敵対するような子供向け言語をやっていたチームを邪魔しようとしただろうが、Parcではそれでも協力すべきときは協力した。それはビジョンが共有されていたからである。
If you know how to do it, implement it. If you don't, you implement it anyway.というのもParcのことわざのひとつ。
僕は実はにんじんだったのです
というわけで、リファなしということだそうですが、こちらからむりやり張ってみます。
http://d.hatena.ne.jp/suikan/20040415#p6