愛・地球博

朝早起きして名古屋へ。思いがけなくも9:30の開場前に到着するという想定外の事態になったため、ちょっと心持ちが代わって遊びモードになってしまったかもしれない。しょうがないので、開場後トヨタグループ館に直行して整理券をもらったあと、本来の仕事であるスペイン館に向かう。

Julioもちょうど出勤してきていたので、一緒に裏側に入り、ちょっと準備。といってもラップトップコンピュータを並べてSqueakを起動しておくだけであるが。この辺になって、今まで俺はワークショップの先生役を一人でしたことがないことに気が付き、話す内容について頭の中でシミュレーションを始める。

11時過ぎに清洲中学校の子供達がどこからともなくスペイン館の2階に現れた。最初に彼らにとってはやや退屈であっただろうLinExプロジェクトの歴史をビデオで見せていた。

そしてSqueakのワークショップ。言うべきことは判っていたので筋道は外さずに説明できたようには思う。阿部さんが操作してくれていたので、手と口と頭ではなく口と頭だけ働かせていればよかったのでよかったし。

似たようなセッションをもう一度別の中学生グループ相手にして(どこの中学だったのだろう)、今日のお勤めは終了。eToysの車の運転は、やっぱり食いつきが良くて手ごたえあるね。

小さな反省点は、「ちょっと進んでちょっと曲がるのを繰り返すと円になる」と言うときに、「さあクイズです、どんな図形になるでしょう」と聞けるだけの親近感を醸し出したかったかなあと。今日は「はい...えっと...つまり...円になるわけですね」というような天下り的な説明になってしまったので。

PacoとJulioにはだいぶん喜んでもらって、またExtremadura産ワインをおみやげにもらってしまった。うれしいのだが、この後一日ワインボトル(Corte Real 1997とVega Esteban 2003)を二本提げて歩き回ることに。きれいな日差しで蒸し暑くもなく爽やかな春の日で助かった。入場招待券をちょっと余分にもらって置けばよかったかなあ。

愛・地球博

ここからは観光です。

トヨタグループ館は、間違った方向に行っています。ショーのつかみ、ということで、お兄さんが振り付けを教えたり歌を合唱させたりしようとするのですが、決して発音のうまいわけではない英語交じりでちょっと滑り気味です。トランペットを吹くロボットは滑らかに動くのですが、細かな「ロボットさ」に興味が向いてしまって(そのくらい滑らか)曲に没入できなかったのと、大き目のホールを満たすには、少数の管楽器と1つのドラムロボットではパワー不足であるので、ちょっと醒めてしまいます。

全般にトヨタ館の音響はいまいちだったかもしれません。

その後は、Cirque de Soleil風の吊りダンスがあったりします。問題は、溶岩ダンスです。溶岩の流れが投影された床の上で、4人のダンサーが「溶岩を表現したダンス」をするのですが、結局床の上をゆっくりのたむちまわっているだけなのです。「溶岩表現ダンスおたく」でもないかぎり、なかなか受けるのは難しいのではないでしょうか。サンプル数は横に並んでいた10人くらいですが、そのうち30%くらいの人はこっくりこっくりしていました。

そのご、i-unitとの輪舞になります。i-unitは滑らかで静かで美しいです。が、闇雲に輪舞が長いです。花をテーマにしたものだと思うのですが、同じような動きの繰り返しですので。でも、光GENJIのようにクロスしながら走るところと、変形して早くなるところは面白い。

最後に出てきた2足歩行ロボットはかっこよいです。乗っている人がヘルメットをかぶっているのはご愛嬌なのでしょうか。

例えばFantasmicのようにあからさまなストーリーにするか、「めざめの方舟」のようにある視点を決めたものにしたほうが良かったのかも。あるいは、皿回しとかバトンとか曲芸をするロボットにして人間と掛け合いをすると面白いかもしれません。全周スクリーンも立派なものがあるのですが、あまり活用されていませんでした。こちらもなにかできそうです。

リニア館はちょっとくぐっただけ。

わんぱく宝島はほとんど注目されていないようでしたが、興味深いものでした。ロボットがたくさんあり、体感型のアニメーション機器がたくさんあったりして、ちょっとした科学博物館のようになっています。手作り感があってハイテクで、もっと注目されても良いとは思います。

長久手日本館に山宮さんと行きました。山場である全球スクリーンは、心地よいめまい感があって面白いです。プリショーはいまいち弱いところはありますが。

この後に行った日立館が一番面白かったように思います。最初半分は、液晶画面付きRFIDタグリーダー(燃料電池で動く)で、絶滅の危機に瀕している動物の情報をポストから読み込む、というコーナー。DisneyでやったParks PDAにも似ているし、お客さんに箱に入ったやつを家内制手工業的に渡すところもParks PDAを思い出させます。パビリオンのゲートをくぐったところで写真と名前を集められるのですが、PDA自身はパーソナライズしないのも正しい判断でしょう。

後半は、乗り物です。6自由度を持った双眼鏡型のHMDで、拡張現実感の世界に入ります。立方体の横を覗き込んだりもできますし、自分の体のほうを向いて、透き通った自分の体の向こう側を見ることもできます。つまり、全球のARということでなかなか楽しいです。It's tough to be a bugのようにぷしゅっと圧縮空気を吹きかけたりするところもあって楽しめますし。途中でフォト・オポチュニティーがあって、びっくりした顔を写真に取られるようになっているのですが、僕はそのとき双眼鏡の仕組みを調べようと思って外していたので、双眼鏡を観察しているところという変な顔になってしまいました。

夜になって会場の空気もちょっと妖しさを帯びてきて楽しそうではあったのですが、疲れたので帰途に(というか京都なんですけど)。
多くのパビリオンでは、「キャパシティ(一時間あたりにゲートをくぐれる客の数)」は多分500とか600とかそのくらいのように見えました。これはちょっと小さな数字です。一日に6000人くらいしか入れないわけですからね。それでも半年の会期中に4000万人とかそういう単位の目標(TDLの4倍くらい)設定しているにもかかわらず、園内を歩いていてもどうしようもなく混んでいるようには感じないのです。万博はEPCOTをさらに大きくした感じなので、人々が散らばっているんでしょうか。死ぬほど歩くことを覚悟すれば、うんざりするほどに混んでいていやになる、ということはないかもしれません(とはいうものの、自分でお金を払っていくかどうかということになれば多分行かないでしょうが)。