Robert A. Bjork

BjorkさんというUCLA心理学の教授が、UCLAで一番頑張っている教授に任される"UCLA Faculty Research Lecture"をするというので、ちょっともぐりこんで聴講してきました。どういうスケジュールで学習をし、学習後の試験がどのくらい間をおいて行われるかによりどのような結果がでるか、ということをみっちりと研究してきた人です。(参考: http://bjorklab.psych.ucla.edu/research.html)

例えば、"massed learning"という、同じ問題を短期間に連続的に勉強する群と、トータルの勉強時間は同じでも間に間をおいて勉強する群(spaced learning)を比較した時に、勉強期間の直後(1日後など)に試験した場合はmassed learningのほうが良い結果を出すが、1ヶ月後に試験した場合はspaced learningのほうがよいという研究結果があるそうです。

子供がお手玉を3 feet先の箱に投げ入れるという練習をする時も、箱を常に3 feet先において練習した群と、2 feetと4 feet先をターゲットとして練習した群を比べた時に、時間をおいてから3 feet 先の箱を使ったテストをすると後者のほうがよい結果をだすというのもありました。

面白いのは、学習中の被験者にアンケートをとると、massed learningをしている最中の被験者のほうが、「テストでよい結果が出る」と返答するのに対し、実際にはspaced learningをした被験者のほうがよい結果をだすということで、講演のタイトルでもあった"How we learn versus how we think we learn"という話が出てきます。

心理学の実験なのでいろいろと講演だけでは語られなかった付帯条件などもあるとは思いますが、こういうことを実際に実験して、直感には反する結果をじっくりと出し続けていたのだなあということが驚きでした。