Munich

"Munch"という綴だと思っていた人に連れられ(さすが食いしん坊日記作者)、Pasadenaに映画鑑賞へ。また不熱心な映画ファンとして、公開後何週間も経ったものを昼12:30の回に観にいったため、Laemmle Theaterは予告編が始まったときには二人しか観客がいなかった。

映画はなかなか良かった。なんとなく「70年代的」な粒子感を感じる質感の映像で、ヨーロッパや中東のあちこちの街を舞台にさまざまな形の暗殺が実行されていく。明確な(お子様向けっぽい)心情表現はあまりないのだが、「確実な緊迫感」と「確実に予見される行き止まり感」がストーリーを進めていく。

「恐怖の連鎖は何も産まない」という主題を、パレスチナ人のインテリテロリストとユダヤ人の主人公との対話にも織り込んで届けている。最期のシーンは、遠景にしっかりと立つニューヨークのWTCである。