C5

今日のキーノートはEDUCAUSEのDiana Oblinger。彼女の紹介は5分くらい(いや、そこまでではないけど)延々と著作や職歴を語るすごいものだった。内容は、いろいろな統計を元に、情報社会が若い世代の時間の使い方やいろいろなことへの態度をどのように変えたのか、という話。ちょっと統計を解釈して話すところばかりがつづくので、「この人よく勉強しているよなー」とは思うものの、ちょっと深みを感じさせることには失敗しているかもしれない。McLuhanとかの古典を引用したりするのはまじめな人には難しいのかもね。後は、本を読む時間が短い、ということを少なくとも批判的ではなく(肯定的ともいえる)とりあつかっているところが、あまりにも現状肯定的過ぎな気はした。あれこれいっても本をみっちり読んで考える、というステップはなくせないとは思う私である。
いろいろ数字もメモしたが、写すのがめんどくさいのでお許しを。

関西大学の加藤君。がんばっていた。

"Croquet on Mars?"という題で"Virutal Astronaut"のデモなど。なぜ巨大なファイルをインターネットからダウンロードするようなデモをやろうとするのだ? SqueakFestの常連で、同じくNASAのRandy Catonにも言えるが、発表のときに聴衆を生徒のように見て、実際に体を使って実験させるという共通点があるところが面白い。

JAXAと東大の藤田先生の発表も面白かった。が、藤田先生も発表後即座に別件のために会場を出発。

お昼の後で、パネルセッション。はっきり言ってパネルいらない。Open Sourceのソフトウェア開発についてのパネルなんて、みんながすでに知っていること以外にいったい何が出てくるというのか。David Smithがすこしだけ笑いを取っていたが、後は徹底的に皆エネルギーを単に消耗しているだけだった。Eleanor Wynnがほとんどみんなが眠そうにしているのを見て「日本人が多いみたいだけど、時差ぼけの眠気を覚ますためにも誰か質問してみない?」と促したのに、もちろん誰も反応せず、2秒後位にはすでに他の人が次の質問(というか意見の表明)をして流されていたのが面白かったかも。

ここで、基本的にはもう終わり気分になってしまったので、最後のペーパーセッションは事実上崩壊だったかもしれん。たぶん半分以上の人は別件で会場を離れ、残りの半分はロビーで充電している、というような感じであろうか。実は僕の発表はその最後のペーパーセッションだったのだが、「切れがない」まま終了。ただ、Ianが全部見てくれたのでそれだけでも意味はあったと思うが。

C5は3パラレルセッションだったこと、そもそも多くの人が、Berkeleyに来るための口実として使って特に内容そのものには興味を持っていなかったことなどから、求心力がとても低いような雰囲気を醸し出していた気がする。某R.M.氏が、発表内容よりも会わせたい人を呼んだようでもあるしな。というわけで、少々僕には不満の残るものではあったかもな。

夜は、日本人グループとChris (Muller)とDu Liさんを交えてタイ料理屋へ。まずまず。Chrisも良いやつで、squeak-dev上で名前しかお互いに知らなかった彼と仲良くなれたのはひとつの成果だったと言えるだろう。