Babel


言葉の混乱を象徴するタイトルの映画は、2時間半近くという長尺でありかつ単純なサスペンスなどはないにもかかわらず、大胆な表現によってあきさせない佳作であった。

複数の言語を使う場面が切り替わり、しかも耳の聞こえない少女達の「言語」もある。なぜ第4の舞台が日本であり日本語なのかという疑問を持ったりもしたが、一般的な聴衆にとってまったく見当もつかない言葉を話す先進国である、という必然性はあるかもしれない。

東京のマンションの場面はどうやらDanさんのおうちだったようだが(http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50204795.html)、途中に出てくる噴水のある公園は、俺が高校時代チャリ通(禁止だったけど)していた道の傍らにあるんだよな。現地に行き、観衆のステレオタイプに迎合しないで現地の景色をそのまま切り取り、一般にありそうな人々の行動を切り取っているのも(当たり前のはずなのだが)新鮮に感じるところなのだろう。(新宿の近くじゃないけど)

ただ、審判にあれだけ食ってかかるような高校があったらもっと問題になると思うし、モロッコの警察がいきなり発砲するのは怖かった。

バレーボールの技術指導は陽子・ゼッターランドとなっていた。

映画館は、HollywoodのArcLight Domeというところ。最初にMCをする係員がいたりする映画館だった。ひとり$14.00は日本並み。AFIが進行中ということもあってなかなか混んでいた。