Andy van Dam

Andries van DamSIGGRAPHを設立したメンバーだったりする大御所で、特にpost-WIMP、手書きインターフェイスの専門家である。が、見た感じは50代に見えるのだが、いったいいくつなのだろう。

というのはともかく、UCLAでの彼の講演を聞いてきた。歴史をよく踏まえ、視野も広い話ではあったのだが、実はデモがいまいちインパクトに欠けていたのだよな。Music NoteやMathPadやChemPadなどを見せてくれたのだが、認識されないストロークも多かったし、なにより簡単そうに見えるジェスチャーでも認識に3秒くらいかかったりして、「これはまだまだだな」と思わされてしまうのであった。Rand Tabletのビデオを思い起こすと、60年代のペンインターフェイスのほうが応答性が良かったのかも、と思ってしまう。

ChemPadのデモはかっこよいところがあったのでそちらをもっと見たかったのだが、時間切れになってしまった。

というわけで、ちょっとさみしい感じの講演ではあった。質問ももうわかりきった質問である「紙では丸で囲って動かしたりできないのだから、コンピュータの上でペンでそれができるのは『自然』ではないのではないか」というしょぼいものばかりだったし。

NedがやっていたSqueak上のGenieのデモのほうがまだかなりかっこよいし、もちろん五十嵐さんのデモはさらにすごいのである。なかなか難しいものである。