Meridaの博物館

前の日記にも書いたようにMeridaは「初代皇帝(かっこいいな)」アウグストゥスによって「建てられた」都市で、小ローマと呼ばれるように当時の遺跡がたくさん残っているわけなのだが、博物館もまたとても立派である。きれいな建物で例によって当時の遺跡の上に建てられているので、地下に降りれば発掘された"crypt"とかがあったりするし。内部はアーチが連なる吹き抜けを中心としたフロアが地上3階地下1階あって、天井の高い開放的な空間の中を逍遥しながら鑑賞できる。

これまた前の日記にも書いたとおり、僕は高校の先輩でもある塩野七生ローマ人の物語も含めてその他の本も少しは読んでいるのだが、現物をみる機会はほとんどないわけでこの博物館はとっても興味深かった。「ゲルマニクス第4軍団から除隊して、享年いくついくつ」とかいう墓碑銘が多くあって眺めるとラテン語が読めた気になれるし(VET LEG IV GERMANICU(V)Sみたいに書かれているわけだ)、たくさんあるコインなども当時のニュース伝達役としての機能に思いを馳せられるし。

何より良かったのは、アウグストゥスに関する特別展示をしていたことである。ユリウス・コルネリウス朝の家系図を見るだけでわくわくするし、当時の町の復元模型や「アウグストゥス水道」の「看板(?)」の部分とか、博物館の外の街そのものの雰囲気にも助けられて、古代が(進じゃないよ)そのままよみがえったような「とてもいきいきした」感覚を持った展示であった。