愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

SqueakFestにおける毛玉の発表では、最後に「Future Plan」についてふれた。StarLogoやStarSqueakから学んでおくべきだったレッスンを、自分で実装してからじゃないと学べなかったという反省があるので、ビスマルクの言葉を引用して「直したいところが良く判ってきました」というストーリーにしたわけである。

もともとはドイツ語で言われたことだろうが、発表は英語なので英語版をGoogleで検索。Bismarckの代表的格言とは扱われていないようで少々苦労したが、英語では

Fools say they learn from experience; I prefer to learn from the experience of others.

のように、「賢者」ということではなく、「『私』は他人の経験から学びたい」という意味になっていた。ちょっと不思議に思っていたので、今日になってまた微妙に苦労しつつドイツ語の発言を調べたのだが、どうやらBismarckはもともと

Nur ein Idiot glaubt,
aus den eigenen Erfahrungen zu lernen.
Ich ziehe es vor,
aus den Erfahrungen anderer zu lernen,
um von vorneherein eigene Fehler zu vermeiden.

と言ったようである。ドイツ語だから同じ意味の文でも闇雲に長くなっている、というわけではなく、最後に説明的な言葉で「最初から自分で間違えることを避けるために」というようなことがくっついている。最初の節も、「愚者だけが自分の経験から学ぶべきだと信じている」というような意味なのだろう(すみません、ウタ小平先生)。

だれが訳したのかは知らないが、まあ「賢者」のほうがことわざっぽくて良いよね。