フォントと音色

Alanが昔考えていたアナロジーとして、デジタルの世界で考えた場合、テキストとフォントの関係が音楽と音色の関係に似ているというものがあるそうだ。物理的に横方向に進んでいく文字の並びと、時間軸を進んでいく音楽のテーマは、個々の文字の見た目や音色とは別にまず一本存在することができる。そのテーマに飾りをつけるのが、異なるフォントや音色ということになる。それぞれ、無愛想なクーリエやサインカーブのようなものから、リッチな音色を持った音まで存在する。

文字は拡大できるし、音楽も再生速度を変えることができるのだが、どちらも(デジタルなので)エイリアシングの問題が出てくる。線形な拡大縮小では駄目で、文字はどんどん小さくした場合に横幅の縮小率を縦の縮小率よりも小さくしておかないと(相対的に横長にしないと)、細く見える。音の場合はもとの音色によって違って、固定されたフォルマントのある人間の声のような場合はおかしくなるし、金管楽器も引き伸ばすとすぐに違う楽器からの音に聞こえてしまう。ピアノの場合は比較的大丈夫だけど。ヒンティングによって質を向上させることができる。

Amazing Slowdownerというソフトの話もしていた。(これか。http://www.ronimusic.com/http://www.neilandmeg.com/musichandouts/slowdowner.htmにある例)これは、音程を変えずに音楽をゆっくり再生できるものだそうだ。