オーバーヘッドビン

御存知の通り、旅客機の機内には座席の上の空間に荷物をしまうための棚(オーバーヘッドビン)がある。私がここで声を大にして言いたいのは「みんな、自分のものをしまったからといっていちいちふたを閉めるなよ!」ということである。オーバーヘッドビンのひとつのエリアに何個かのかばんが入るわけだが、その使われ方はたいてい以下のような感じである。最初の人がふたを開けて自分の荷物をいれて閉める。そして次に来た人もふたを開けて荷物を入れて閉める。その時点ではたいていまだ余裕があるわけだが。次に3番目の人が大きな荷物を持って来た場合、まずは自分の席の近くにあるビンのふたを開けてみる。が、しばしばそこにはもう入らない。それでなにやら毒づきながらそのふたを閉めて、隣のビンのふたを開けて中を確認し無理やり詰めたりする。そしてふたを閉める。さらに荷物を持った人が来たときは、あちこちふたを開けて回って、人の荷物を動かしたしりしてさらに時間がかかる。狭い通路でこれをやるので、後ろのほうの席に行こうとしている人はずっと通路で待たされてしまうわけである。

最後にフライトアテンダントの人が確認のためにすべてのオーバーヘッドビンのふたをチェックするのだから、お客はふたを開けっ放しにしておけばよいのだ。お客が乗り込む前に全部開けておいて、全員が乗り終わった後で一度だけ閉めるということにすれば、全体としてボーディング開始からお客さんが落ち着くまでの時間が短くなるのになあ、といつも思う。「世の中の人が皆コンピュータプログラミングを学べば良いのに」と思ったりする時でもある。