Alan Kay @ OOPSLA 97

 正直言うと権利関係はどのようになっているのかは判りませんが、AlanがOOPSLA 97でやった招待講演のビデオが見られます。

http://www.esug.org/onlinesmalltalkvideos/

これは僕が始めて聞いたAlanの講演だったわけですが、当時はほとんど英語が理解できなかったので話もあまり良くわかりませんでした。それで今日全部見直してみたのですが、面白いです、やっぱり。

使われている比喩は7年後の去年あたりにいろいろやった講演でも同じものが多いです。建築の話はソフトウェアの構築方法にぴったりはまっていますし彼も気に入っているんでしょうね。

Webの将来、Javaの将来を予測した話は、必ずしも当たっているわけでもないようではあります。希望的観測だったものが外れたといえるかもしれませんが。変化に対応できるシステムを作るときに、最初から変化に対応することを考えて作るべきのところ、「HTMLとブラウザ」だったものにいわば屋上屋のようにCSSとかをかぶせていったのが現状で、なかなかはやったものがそっくり入れ替わるようになるのは難しい、という何度も繰り返された歴史の一ページなのでしょうか。

 当時はこの講演の価値はまったくわからなかったものの、始めてアメリカに行って現在の世界に入ったきっかけになった会議だったのは確かです。何年も同じことをやりつづけることが深みを目指す一つの道だのだなあとも感じました。