Apple Hill

DonがVP-550というvocorderを実演してくれた。DonはRolandの創業者梯さんと長い友人で、新しい機械が出るときなどに評価したりするのである。VP-550もいわばパーソナルコンピュータだと思うのだが、コンピュータがそうであるように「アイディアの増幅器」としての姿を如実に現していた演奏だった。Donの音楽的才能と深い工学的理解が躍動する音楽を納屋(コンサートホール)を埋めていた。

YouTubeにあるSwing Lowも演奏してくれたが、生演奏はやっぱり100万倍くらい迫力が違うのである。

その後、音楽的才能のまったく無い私も少し遊んだのだが、はっきり言ってこれはなかなか難しい。声と音との境界を越えるためにメンタルなトレーニングが必要だし。後は、上にも書いたようにあくまでも増幅器なので、無いものは増幅できないということだな。ちょっと才能のある人が、もっと努力する代わりに楽な道を選ぶ、というトレンドの助けになってしまうかも、という危惧はModestoともども持ったわけではあるが、現代とはそういう進歩のある時代なのかも知れん。