Apple Hill 初日(その2)

ネパール風カレー、焼き豚肉、サラダ、などなどを晩御飯として食べた後で、Apple Hill楽団のコンサート。Mozartもあるし、ビオラのMichael Kelly君作曲の曲もあった。Michael君によると、この100年くらいクラシックミュージックの良い曲が作られない理由のひとつは、昔の人は作曲家と演奏家の区別はもっとゆるくて、演奏する人もいくらでも作曲し、作曲しながら演奏もする、というのがめずらしくなかったのだが、だんだん演奏家と作曲家が分かれてきて、さらに作曲家として食べていくためには、もう師匠を超えるような一流の人になるしかなくなって、ある程度のクラシック作曲家、というものが存在しにくくなっている、という話であった。Michael君は授業で「演奏家のための作曲」というコースで、最初はもう恥ずかしくてやめてしまおうかとも思ったくらいだとか。それでもApple Hillという環境では、気楽な気持ちで作曲しても、周りの人が完全に協力的になってくれるので創造性を発揮しやすくなっているのが良い、と言う話をしていた。

彼の曲は、アイルランドに行くときに書いたもので、昔の作曲家が良くやったように、民謡のテーマを借りて展開した主題になっているそうである。

おいしい食事と美しい音楽で過ぎていく夜でした。