子どもの思考力を高める「スクイーク」

Squeak eToysを使って加速度や重力の概念を小学生に教えるという実践を扱った、"Powerful Ideas in the classroom"(isbn:0974313106)の訳本が出ました(たぶん)。きれいに装丁されていてナイスです。なぜか僕の名前も載っています。これを読めば、「車の運転」からどう次に進んでいけばよいのか、という疑問に対して、毎年毎年年間を通して行っているカリキュラムがどのようになっているかという、実践に基づいた回答をひとつだけ得ることができるでしょう。

 科学を学ぶことの意義、そのときに重要なこととそうでないことについて語ったアラン・ケイによるあとがきだけでも読む価値があると思います。高田秀志さん(今明かされる!実はid:naniman)による、京都での取り組みのレポートも興味深いです。某防府高校卒の吉正君もカメオ出演ですし。

監訳者の喜多千草さんはインターネットやパーソナルコンピュータの歴史を専門にする歴史家ですが、彼女の入魂の監訳者のことば(今までこんなに魂の入った「監訳者のことば」を見たことがあるだろうか)も彼女の手による「インターネットの思想史」および、全世界が期待するその続編の要旨としても読めるようなずっしりとしたものです。

 皆さんぜひ一家に一冊お求めください。