Magnificent Desolation: Walking on the Moon 3D

IMAX Theaterで見た3D映画。これはほとんど今年一番の感動そして興奮であった。

http://www.imax.com/magnificentdesolation/

アポロ計画NASAが得た月での映像と、それを元にしたCGで3次元化された映像が織り交ぜぜられ、事実の再現映像と言う趣の(そして一部架空の)ストーリーを綴っているわけなのだが、真空の異世界が透明感を持つビジュアルで迫ってきて、「圧倒的な自然に微力ながら知恵を絞って立ち向かう人類」、というテーマが力強く感じられる。

「月に行ってみたい」と言う子供の夢、いや幼年期のころからの人類全体の夢。その願いがかなった土地は静かで過酷な世界ではあった。しかし、そこを軽やかな足取りで弾む12人の宇宙飛行士にとってはまさに輝ける太陽の夢の土地であろう。

この映画でも「人類の月面着陸は無かったろう論」に対する言及はちょっとだけあるのだが(残念ながら)、人間の知恵と勇気と自然に対する謙虚な姿勢を、単純な陰謀論で片付けてしまう、そういう論を信じてしまうような人にも是非とも見て欲しいところである。

http://moon.jaxa.jp/ja/popular/story03/にある陰謀論への反論をあらかじめ読んでいたのだが、月着陸船が着陸するときの砂塵が飛びすぎていた、という点を除けば映像の科学的再現性も高かったように思う。

将来の子供達がさらにこの夢を発展させるのだ、という構成を素直に受け取って、「自分もいつか月に行ってみたい」とわくわくして見るのが吉であろう。