CS4HS @ University of Washinton

UWはとてもでかい。

今日は午後のEtoysワークショップが我々にとってのメインイベントであるが、午前中はまずTom Daniel
による生物学とコンピュータサイエンスの話。ある種のタンパク質はDNAに働きかけて、ある鎖がタンパク質を作るか作らないかを決定する。そうやって生まれたり生まれなかったりしたタンパク質がまたDNAに働きかけて、というようにスイッチの連鎖が起こっている。その連鎖の図が書かれていたりして、これを計算に使えるのではないか、という話が始まっている。蛾にチップを埋め込んで、リモートコントロールするというプロジェクトもやっている(DARPAの資金だそうだ)。DNAを解読して、できてくるアミノ酸の鎖のエネルギーが最小になる折れ曲がり方を計算する、という"forward"方向だけではなく、ある形のタンパク質を作るためのDNAを逆向きに計算する、ということもできる。逆向きに求める場合は、複数の候補が出てくるが、それら同士をシミュレーションして比べて、自然淘汰的に良いものを選ぶというところまでやる。というようにホットな分野なので、高校の先生の皆さん、是非生徒にこの分野に進むように助言してください。という話だった。Tomは本当に楽しそうに話す。Alanは自分が大好きな話なのでTomの話にどんどん割り込んで言いたいことを言っていた。(Edも(Alanの話のときから)良く割り込んでいたが)。

Etoysのセッションでは、高校の先生がたが自分の速度でPowerful Ideas本を読みながら作業し、我々が周りを回る、という形であった。皆熱心なので面白いし、中には物理学の博士号を持っているとかそういう人もいてちょっと面白かった。まあできない人はできないのだけどね。

最後は、プログラミングの初歩を教えるときにどのような言語でどのようなやり方をすればよいか、という話をStuartがしていた。一番驚いたのは、MITのCSEEでもプログラミングの最初のコースでPythonを使っているということだな。インタープリタを作ったりという、プログラミング言語の面白いところはやらないようであった。それも時代なのかな。