Throne of Blood

買ったDVDで見ていないやつは山のようにたまっているが、借りたDVDは律儀に見る。ということで、黒澤明監督のThrone of Bloodこと蜘蛛巣城を見てみました。僕は阿部さんのように悪いことはしないので、DVD Playerは$45くらいで買いました。ビデオデッキもそうだけど、この値段だともはや使い捨てに近いものもあるよな(捨てないけどね)。値段が値段だけになかなかディスクを認識しなかったりするお茶目なところもあるが、何とか再生開始。

とにかく"stylish"な絵ですよね。羅生門、用心棒と七人の侍くらいしか記憶にはないわけですが、騎馬のシーンや、雨や霧はそれだけで見覚えがあるような気はしますし、血塗られた部屋や物の怪の糸紡ぎなどにはシンボリズムをひしひし感じます。人物を真正面から捉えた画みたいなものも黒澤調なんですかね、あんまり良く知りませんが。

字幕の違いは、どうなんでしょうね。1つめのLinda Hoaglundさんのやつのほうが「原文に近いながらも意訳」という感じで、2つめのDonald Richieさんによるものは少し説明的、という感じでしょうか。個人的には前者のほうが良いようにも感じましたが、字幕のザッピングをしながらなので大したことは言えません。

伝令が息を切らせながら報告するシーンなどは英語字幕から言っていることを想像することしきり。

ストーリーはとってもきれいです。シェークスピアのことも含めて、伝統の力ですね。奥方様は死産した後、道連れになったのかと思いましたが、最後にまた出てくるのでした。そこはちょっと変な感じ。

というわけで大分かっこよい映画でした。